58records は、現在準備中です。

2018/10/02 11:50

「Jazzってなんなの?」という話になると
その誕生から生い立ちまで語ることになり、
よく知らないし話が長くなるし、まず、興味がない。

が、
「僕にとってJazzってなんなの?」ということなら
話は変わってくる。


僕にとってJazzとは
「不良の音楽」

しかも「永遠の不良の音楽」である。


僕が初めてJazzを意識したのは
ジャック・ケルアックの「路上」だった。

小説に出てくる ill で hip なヤツらが
Jazz と Marijuana で high になっているのを目撃したとき
(あ、読んだってことね)


そうか!
今一番ヤバイのはJazzなんだ!


と、突然の覚醒。確信。


路上が発売されたのは57年だし「今」じゃないし、
何が「ヤバイ」のかまったく分からないが、
とにかく衝撃だった。

だってそれまでは
Jazzなんておっさんの音楽で
Rockこそ若者の感情表現だと思っていたから。


それが
ケルアックやギンズバーグや当時のくすぶった若者達が
バードやディズの hot な演奏に狂ったように熱狂している様が
とにかく衝撃で、とんでもなく hip に見えたのだ。


大戦後、冷戦下の米国。

それまでの中流階級の価値観や生活様式に不満を持った若者達は
「黒人文化」に魅力を感じるようになる…

というか
退屈な白人文化では埋められない心の隙間を
「黒人が持っている何か」で満たそうと考えた…


そんな、ビートとJazzの関係。
そんな「歴史」はあとから知ったこと。


ケルアックの放浪、焦燥、
生き急ぐかのようなスピード感は
まさにJazz。

Jazzとはアドリブの音楽であり、
それはつまり、

その即興性、刹那的瞬間の輝き、野性的たくましさ、
今を生きる感、明日は明日の風が吹く感、常識にFuck off。

このアウトロー。
このワイルドサイド。

まさに「不良」


カテゴリーとしてのJazzではなく、
生き方としてのJazz。

これが僕にとってのJazzなのです。


「永遠の不良のJazz」


青いね。

青いけど、
青は青でしか表現できないのさ。